「生活侍」全話解説


第1話「甦れ!サムライ魂」

 

「ふふ・・・この団地で新しい生きがいを見つけてみるか・・・」

 

友情が丘団地に続く商店街を歩く青年が一人・・・テレビに映る巨人軍・長嶋監督※本作では「嶋」表記 を見て、かつて「巨人のサムライ」と呼ばれた頃を思い出す彼の名は「番場蛮」友情が丘団地の住人である。その商店街に怪しげな男たちが現れ「超小型高速乾燥機が10万!」と路上販売を始める。住民たちが集まる様子を物陰でほくそ笑む悪の組織「ハイテッカー」構成員の男。そんな中、主婦の一人が娘のピアノ発表会に着ていく服を直ぐに乾かす必要があり、値引きを頼むも乱暴に突き飛ばされてしまった。それを見た蛮は男たちの前に立ち塞がり、即席で傘を加工し「アルミホイル付風力乾燥機」を完成!あっという間に乾かし、あれで乾くなら不要と住民たちは離散してしまう。野望の第一歩を邪魔されたハイテッカーの男は「友情が丘団地に要注意人物が出現!奴はサムライです!」と報告するのだった。こうして生活侍・番場蛮の活躍が始まった!

 


第2話「朝食に親子の絆を見た!」

 

「な、なにい!番場蛮だと!」

 

ハイテッカー秘密基地に戻った構成員07号は幹部・エックス将軍に「番場蛮という男がハイテッカーにとって強敵となる」と報告するが、弱気な奴は不要だと即電撃攻撃を食らってしまう(笑)友情が丘団地の住人の1/5は既にハイテッカーに洗脳されており、今回はその一人の主婦が利用され、息子がパンのバターを綺麗に塗れないことに立腹し、ハイテッカーのカタログに記載されていた「バター塗り養成ギブス(12万円)」を購入しようとする!それを耳にした蛮は使い古しのステック糊の容器にバターを入れる方法を提案。「リップタイプ容器入りバター」で簡単に塗れると喜ぶ息子を見て主婦も考えを改めるのだった。その様子をボロボロの状態で見ていた07号は「お、恐ろしい。やはりあいつは危険だ」と蛮のアイデアに戦慄するのだった(笑)

 


第3話「真夜中の怪!?愛の改造ギプス」

 

「また出やががったな 悪の軍団ハイテッカー!」

 

日曜の朝、蛮は妹の誕生日が近いこともあり、506号室住人の洋子に何をプレゼントすべきか相談することにした。だが506号室を訪れると恋人の弘が追い出されている!温厚な洋子が何故?気になった蛮が問うと、弘の寝相が悪すぎて夜中に手足が飛んでくるというのだ。深刻な悩みである。そこにまたも現れたハイテッカーのセールスマン!「人間嫌いになる薬を飲めば確実に弘と別れることが出来る。今なら価格10万円!」と暴利を貪ろうとする悪党を前にして蛮は布団ハサミを使った即席の「布団ハサミ寝相改造ギプス」を作製。これで身体が固定され弘の寝相は改善されることだろう。追い詰められたセールスマンは何故か爆発(笑) 翌日、友情が丘商店街を仲良く歩く弘と洋子の姿があった。

 


第4話「その1枚の絵を守れ!」

 

「わがライバルよ。お互い頑張ろうぜ」

 

本話では大砲万作が登場。直接蛮と会うシーンは無いが嬉しい回である。不振が続き、限界説も囁かれる大砲の様子を見て嘆く蛮。友情が丘団地に住む大砲ファンの二郎少年も元気がない。それを見た蛮は大砲のサイン入りポスターを届けるが、転勤族の親の子である二郎は転居の度に貼ってあるポスターが破れてしまうので不要という。そこに現れたハイテッカー!二郎の母親に「このクリスタルボードに入れて飾れば大丈夫!値段は22万2千円」と高額商品を購入させようと迫る。資金が無ければハイテッカー金融(悪質な高利貸し)からお貸しすると。だが蛮は画鋲、クリップ、絆創膏で「無傷のポスター貼りつけ」を提案。ハイテッカーを見事撃退する。これで破れないと二郎は喜び、後日大砲も調子を取り戻すのだった。蛮はテレビに映るかつてのライバルにエールを送る。

 


第5話「変身!涙の四畳半」

 

「番場蛮 お前のサムライ魂しかと見せてもらった!」

 

団地住人の光次に屋上へ呼び出された蛮。彼は恋人である美沙を金持ちの男に奪われようとしていた。美沙は男の豪邸に招待され、そのリッチぶりに心が揺らいでいるのだが、光次は自分の部屋の狭さに引け目を感じ招待出来ずにいた。部屋を広く見せる方法があれば教えて欲しいと頼まれるが、自分で闘うべきだと断る蛮。その様子を見ている謎の影・・・。立ち去ろうとする蛮だが、そこに美沙と金持ちの男が現れた!あの顔はハイテッカー!と人相の悪さで正体を見抜いた蛮は一転して協力を申し出るが、光次はやはり自分で闘うのが大原則だ!と部屋の壁の一面に「逆向き貼りミラーフィルム」を貼り広く見せる事に成功!もう劣等感は見せないと宣言し美沙を取り戻すのだった。「サムライの姿勢」が団地に広まりつつある事を確信した謎の影は蛮への挑戦を決意する。その正体は「眉月光」!

 


第6話「宿敵登場!眉月のストッキング挑戦」前編

 

「この眉月 君に挑戦する!」

 

サブタイトルからクレイジーである。団地一の美人である成美に声をかけられた蛮。部屋の整理が上手く出来ないことをハイテッカーに知られ、自動整理ロボットを買わないかとうるさいらしい(笑) もし彼女がハイテッカーの一員となれば彼女に憧れる団地住人は多数いるため、奴等の計画が一気に進んでしまうだろう。蛮は成美の部屋に向かうが、そこには宿命のライバル・眉月が待っていた!何故眉月がハイテッカーに?再び挑戦を受けた蛮が部屋に入ると酷い荒れ具合、成美は片付けられない女であった。眉月は敢えてハイテク商品に頼らず蛮と勝負する。第2第3のサムライが団地に出現しては遅いのだ。どうやって成美の部屋を片付けるのか?まず眉月が床に転がるタマネギをストッキングを利用した「ストッキング玉ねぎ入れ」で吊るすと、続けて蛮は「ストッキングはたき」を作製し静電気で埃を吸い付ける。この勝負の行方は?

 


第7話「宿敵登場!眉月のストッキング挑戦」後編

 

「おまえがハイテッカーの一員だなんて何があったんだ・・・

 

汚部屋を舞台に正気ではない対決は続く。眉月はスリッパの上にストッキングを被せた「ストッキング床すべり」で床をピカピカにする!蛮も負けじとストッキングの丈夫さを利用した「ストッキング古本しばり」で古新聞古雑誌をコンパクトに纏めた!だが眉月は甘いと笑い、物干し竿の端にストッキングを巻き付け「ストッキング竿ふき」で竿に着いた汚れを一掃!苦戦の(?)蛮は風呂場に向かい、ポップコーンを作るときの針金にストッキングを被せた「ストッキング垢すくい」を完成、金魚すくいの要領で水垢をすくい取るのだった!!全部ストッキング絡みなのが可笑しい。二人の生活必殺技によって部屋はみるみる綺麗になり、この勝負引き分けかと思われたそのとき、成美がストッキングを 5~6 足並べた「ストッキングのれん」を思いつき逆転勝利となった。負けを認めた眉月は「また会おう」と言い残し立ち去る。だが彼は何故ハイッカーの一員になったのか・・・?

 


第8話「外国人来訪!日本の魂見せる時」

 

「何がなんでもハイテク商品を売りつけてやる!」

 

ハイテッカー秘密基地ではハイテク商品を使わずに番場蛮と勝負した眉月がエックス将軍の怒りを買っていた。あのアイデアは人の心を動かす何かがあるという眉月の言葉を聞き入れず、せこいアイデアなど通用しないゴージャスな舞台を用意してやると息巻く将軍。の頃、 405 号室住人の山田は会社の取引先のアメリカ企業とトラブルを起こし、お詫びに取引先社長を接待することになっていたのだが「ニホンノタマシイミセテモライマース!」といきなり自宅を訪れることになり、そこで日本の魂を見せれば取引再開となる危機的状況に追い込まれていた(笑) そこに現れたハイテッカーは日本の文化を映し出す「立体映像マシーン(380 万円)」を売りつけようとする!!駆け付けた蛮は社長を風呂場へ案内、洗って保管していた大量のコンビニ箸を風呂に放り込み即席で「わりばし風呂」を完成!ひのきの香りに「コレゾニホンノタマシイデース!」と社長はご機嫌になり、取引は無事再開となるのだった。

 


第9話「エリート親父 、その子に愛を示せ!」前編

 

「今日はいいアイデアが思い浮かばない・・・あの女のせいか」

 

朝、エリート会社員である父親を見送る龍夫少年。母親は出産で入院中であり、父親は仕事で寂しい日々を過ごしている。龍夫お手伝いと思われる謎の女がいるが周囲の住人は浮気相手ではと噂するのだった。その様子を見てた蛮は、女の後ろ姿を見てどこかで見たような・・・と感じる。数日後、父親が元気のない顔で歩いているのを蛮が声をかけると、テレビの音声を父親の声に変換する「超ハイテク装備  キミだけビデオ(18万円)」をねだられて困っていた。紙芝居すらマトモに読めない不器用な父親はそれも止む無しと思っていたが、蛮はビデオの掲載されたカタログを持っていた謎の女はハイテッカーだと察し急行!だが女は逃げ出してしまい、代わってビデオを売りつけようとする07号と対決することになる。だが何故か女のことが気になる蛮はアイデアが思いつかない。ピンチ!!

 


第10話「エリート親父 、その子に愛を示せ!」後編

 

「あっ あああお前は!」

 

「さあお父さん、このキミだけビデオ」を買って龍夫くんを喜ばせましょう」・・・18万円というバカ高いビデオを衝動買いさせようと迫る工作員07号。しかし仕事熱心な奴だ。龍夫の父親は今まさにハイテッカー商品を購入しようとしている。女のことが気になりアイデアが思いつかない蛮は焦る!ついにハイテッカーの勝利か?だが不自然に落ちていた洗濯物ハンガーを見て蛮は突如閃いた!そのハンガーに紙芝居を取り付け「ハンガー紙芝居」を作成、これなら不器用な龍夫の父親もスムーズに読めることだろう。肩を落とし退散する07号(笑)しかしあのハンガーは誰が置いたのか・・・翌日、女を見かけた蛮は彼女を問いただす。その顔を見た蛮は驚愕、彼女の正体は「美波理香」であった。なぜ彼女がハイテッカーに?

 


第11話「理香の笑顔をとりもどせ!!」

 

「久しぶりね 蛮くん」

 

友情が丘団地征服を狙う(ピンポイントすぎると思うが)ハイテッカーと戦い続ける蛮の前に理香が現れた!「お前は確か大金持ちの家に嫁いだ筈だが・・・」と原作漫画版読者であれば気になる質問をぶつける蛮だが、近付いてきた怪しいセールスマン(07号とは異なるハイテッカー工作員)に気付いた理香はその場を逃げ出す。蛮は男を泳がせ理香の居場所をつきとめようとする。そして「みゆき荘」なる質素なアパートで一人暮らしする理香を発見!!なぜ理香がここに住んでいるのか?冷えたパンは美味しくないと嘆く理香に「超ハイテクパン焼きマシーン」を勧める男だが、駆け付けた蛮がアイロンでパンを焼く荒技「アイロントースター」で撃退。理香に事情を問いただすも、今はまだ話せない、ただあの「ウルフ・チーフ」がハイテッカー幹部となって蛮を狙っていると言い残し立ち去るのだった。

 


第12話「エックス将軍の挑戦状」

 

「フフフ・・・久シブリノ日本カ・・・」

 

本話で眉月に続きウルフ・チーフが登場。何故かハイテッカーの一員となっている。彼の登場で地位が危うくなったエックス将軍が動くに違いない!西武池袋線内で移動中の蛮がそう考えていると、ガラの悪い男が傘を足の間ではなく横に置いて隣の女性の服が濡れてトラブルになっていた。そこに老人が割って入り、「若造が勝手なことを言うんじゃない!」と杖でシバく。やり過ぎである。何故かガラの悪い男が読んでるのが夏目礎石の「坊ちゃん」なのが笑える。仲裁に入った蛮が上段網掛けに置いたバッグの持ち手に傘をかけ「インスタント傘立て」を提案。一気にトラブルを解決!(男が「坊ちゃん」を読んでいたのは人生をやり直そうとしていたのだった)だが老人の正体はエックス将軍だった!挑戦状を叩きつけられた蛮はどうなる?

 


第13話「エックス将軍、西武池袋線に散る!!」前編

 

「お前を打ち破るためにワシなりの生活必殺技を完成させてある!」

 

エックス将軍は「この電車の乗客たちのファッションをどれだけセンスアップさせるか競うのじゃ!」と蛮の苦手なファッション対決を迫るが、逆に全身黒ずくめの良く分からない格好を蛮に指摘され周りの失笑を買うことになった(笑)

ファッション対決はまず蛮が車内にいた青年のジーンスがブカブカなことに注目、実は青年は元々太っていたのだが、痩せると決意してからは自宅から職場まで自転車で通い見事減量に成功!しかし服のサイズが合わなくなってしまったのだ。今日は帰りに雨が降ってしまい、止む無く電車に乗った所をエックス将軍に絡まれた気の毒な青年である。彼が荷台用のロープを持っていた点に蛮は注目。そのロープを利用した「ゴム紐サスペンダー」を完成!乗客の喝采を浴びる。次は将軍だが、車内でハイテク商品は使えまいと蛮は勝負なしを提案する。が、将軍は「お前を打ち破る生活必殺技は完成させてある!」と豪語。その正体は?

 


第14話「エックス将軍、西武池袋線に散る!!」後編

 

「こ、これほどまでに この俺と・・・」

 

エックス将軍は女性のバッグを取り上げ中身をばら撒く「あったあった生理用ナプキン」とデリカシーの欠片もない発言。この服には肩パッドが入っていない!と「ナプキン肩パッド」を提案。さらに将軍は車内の本を持った女性に迫り、その本はブックバンドが必要だといきなりパンティを脱がし「Tバックブックバンド」を見せつける。サイテーである。得意げな将軍は最後にとっておきの必殺技とタバコの先に火打ち石の欠片をまぶした「タバコ花火」を披露するが、背後から「困りますなぁお客さん」の声が!背後に現れた駅員によってエックス将軍は警察に突き出された。一件落着となったが、将軍の持っていたメモが落ちていた。それは蛮との対決に向けた数々の生活必殺技アイデア帳であった。「またいつか勝負しようぜ・・・」蛮は一人呟く。

 


第15話「少年はヤキソバンをめざす」

 

「どうだあ!これぞ必殺UFOソースご飯!」

 

友情が丘商店街を歩くフラフラの状態の蛮・・・金を落とし極貧生活を強いられていたのだ。手持ちの金は400円、焼肉弁当を買おうとしたそのとき、「毎日ヤキソバばかり買ってきて!」「そのうえもう一個買ってくれとは何事だい!」と怒られている子供が。聞くと「ヤキソバン一輪車プレゼント」の締め切りが近く、応募券があと一枚足りないと言うのだ。(当時、日清食品製インスタント焼きそば「UFO」のCMキャラクターである「UFO仮面ヤキソバン」が人気を博していた。)子供を甘やかすのは反対だが、締め切りが近いのなら特別とUFOを購入し応募券の着いた上蓋を渡す。ついでにと食べ終わった容器に白飯を入れかき混ぜ、「焼きそばソースご飯」を披露。親子から尊敬の目を向けられるが、実は締め切りはとっくに過ぎていたのだった(笑)

 


第16話「奇病!?ないものねだりはウルフの罠」

 

「俺は何がなんでもこの団地を守るぜ!」

 

本話から毎回2頁構成に変更。ウルフ登場のタイミングでの増頁は嬉しい。物語はハイテッカー秘密訓練場「亀の穴」からスタート。訓練生たちの特訓は終わり、いよいよ友情が丘団地征服が本格的に始まろうとしていた。「ミーはエックスのように甘くはない」と冷酷な一面を見せるウルフの姿は意外である。場面は団地に移り、605号室住人の服部は一年間のフランスでの仕事を終え帰国、愛妻の待つ部屋へ帰ったが直後妻の悲鳴が!蛮が駆けつけると、そこには「大根おろしが食いた~い」と操られ立ち尽くす服部の姿が。自らおろし金を壊した上で、それが無いと作れないものを欲しがる矛盾・・・そこにわざとらしく現れたハイテッカーのセールスマンは「ハイテク大根おろしマシーン(15万円)」を勧める。蛮は俺が作ってやる!と厚紙にホッチキス針を止めた「ホッチキスおろし金」で解決。服部は正気に戻るのだった。

 


第17話「風呂場より友情を込めて」

 

「フフ・・・いいねぇ友情は・・・」

 

銭湯「友情の湯」に来た蛮。団地の風呂釜と違い広く快適だと「侍ニッポン」の替え歌も登場しご機嫌である。そこに団地住人の健太郎と誠二がやってきたが、誠二は銭湯に抵抗があるようで逃げ出してしまう。彼は学業は優秀だが不潔なことを理由に就職面接で不採用が続いていた。その理由は敏感肌である。だが次は本命の会社、友人の健太郎は心配するが、バスクリンを使えば解決だと団地に戻った蛮は健太郎の風呂釜に大量のバスクリンを投入するが、飛び込んできた隕石によって風呂釜が破損(笑)ハイテッカーの仕業だ!そこにやってきたセールスマンは「ハイテク風呂釜(25万2千円)」を勧める。友人の為に購入しようとする健太郎だが、蛮は穴をあけたペットボトルにバスクリンを入れてシャワーに繋いだ「ペットボトルシャワー」で解決!悪徳セールスマンは風呂釜を置いて逃げ出すのだった。

 


第18話「公衆便所の恐怖」の巻

※本話より「の巻」表示に変更

 

「そこで・・・これを売りつける!」

 

友情が丘団地315号室住人である榊原美佳(22才OL)はトイレを探し彷徨っていた。それを監視するハイテッカー工作員達。どこから見ても変態である。公衆トイレを見つけ駆け込むと「キャーーッ!」と悲鳴が。彼女が駆け込むトイレは全て汚れており、既に15件連続!最後の望みをかけて近くのデパートに向かうが、工作員は「計画は着々と進行中」とウルフに報告。満足げなウルフも変だが身体にストッキングを巻き付けて特訓中の眉月も変だ。眉月はウルフに目的を問う。あの女を公衆便所嫌いにさせて携帯用パーソナル便座(3万円)を売りつけようというのだ!7時間トイレを使わせないよう監視していたというのだから凄い執念である。美佳のピンチに現れた蛮は雨の日に置いてある傘用のビニール袋を使い「ビニール袋便座カバー」を即席で作りウルフの野望を阻止するのだった!

 


第19話「眉月再挑戦!執念のストッキング野郎」の巻

 

「今日は勝たせてもらうよ」

 

407号室住人の山室理恵は蛮に恋していた。今日こそ告白しようと部屋の前に来たとき、眉月がいきなり現れる。彼女は眉月が元ヤクルト選手であることを知っていた。(ここで現役時代の二人のカットが描かれたのが嬉しい。)勝負に燃える眉月は理恵の部屋に蛮を呼び出す!理恵に困っている事を10問言ってもらい、先に6問解決した方が勝ちだ!強引な挑戦を受ける蛮だが「俺が勝てばハイテッカーを抜けろ」と説得する。だが眉月は「貴様の知ったことか!」と聞く耳を持たず勝負開始!落としたコンタクトを掃除機のホースにストッキングを被せ「操作用掃除機ネット」で拾い上げ、すぐに失くしてしまうリモコンをストッキングに纏める事を提案!異様な拘りである。蛮ピンチ!

 


第20話「サムライ、ストッキングの前に屈す!?」の巻

 

「世界は・・・いや全宇宙はストッキングを中心に回っているのだッ!」

 

勝負は眉月ペースのまま進む。理恵の「最近よく眠れない」悩みを「ストッキング枕」で一瞬で解決!続けて「2種類の熱帯魚を飼っているが大きい方の性格が荒く小さな方を食べてしまう」を「水槽の中に小さな容器を入れストッキングで蓋をして別々に飼う」ことで解決!さらに「風呂の道具が古くなり新しいものを買いたいが高い」悩みを「ストッキングで浴槽を掃除し、お湯を張ったらストッキングに柚子を入れ温まり、身体もストッキングで洗い、バスマットはストッキングを使えば吸水力十分だ」と完璧に解決!既に5連勝、絶対絶命の蛮だが、「電車の中で寝てしまうと足が開いてしまう」悩みに片方のストッキングを脱いで足を縛るという非現実的な方法を提案した眉月に対し、ショルダーバッグのベルトを外し膝下にベルトを通して固定する「ショルダーバッグレッグバンド」で逆転、1勝をもぎ取る。完璧主義の眉月はこれで戦意を喪失し去ってしまう。だが団地内ではこの隙にハイテッカーによって高額商品(12万円)が強引に売りつけられていた!

 


第21話「君は驚異の助っ人を見たか!?」の巻

 

「フフフそうか。番場の部屋はここか」

 

18話登場の榊原美佳はあまりの暑さに参り、冷たいものでも飲みに行こうと蛮を誘いに行くが、蛮は部屋の中で倒れていた!テーブルに置かれた日記には上手いとは言い難い字で複数同時攻撃に対応しきれない苦悩が記されている。何か食べさせようと部屋を飛び出した美佳だが、入れ替わるように謎の男が部屋に入った・・。外ではソフトクリームを購入した団地住人があまりの暑さですぐに溶けて困っていた所に保冷用容器(1万円)を売りつけようとするハイテッカーが!そこにラーメンを食べて復活した蛮が登場。だがラーメンを作ったのは誰だ?蛮はロールペーパーの芯の片方を塞ぎ中に氷を入れた「冷蔵機能付ソフトクリームホルダー」で撃退!だが既に別部隊がハイテク冷却まくら(10万円)を売り歩いていた!もはやこれまでか?そこに「巨人軍魂を思い出せ!」と元巨人軍の王貞治が駆けつけた!ラーメンは王の実家製だったのだ。王に団地の裏山で火を炊き気温を上げていた奴もソフトクリームを売っていた奴も退治された。残りは水を吸い込ませ凍らせた「冷凍ナプキン冷却まくら」を蛮が王に投げ、それを一本足打法で各部屋に打ち込み、別部隊を一気に撃退、見事同時攻撃を阻止するのであった。

 


第22話「みにくい仲間割れ!」の巻

 

「なぁにが神聖な勝負だ!そんなこと言ってるから勝てんのだよ」

 

タイトル通り本当にみにくい争いの回である。同時攻撃は卑怯であり、自分と番場の神聖なる勝負の邪魔は許さないとウルフに抗議する眉月。それに対し手段を選ばない思想のドライなウルフは「お前はミーの部下だ。偉そうな態度をとるんじゃない」と相手にしない。そのまま二人は乱闘になるが、「やめなさい二人とも!」と現れた理香は二人の勝負の舞台を設けてあげましょうと一喝。いきなり50m走で決着をつけることになる(笑)ゴールには剣と小石が置かれており、先にゴールした方が好きな武器を手にすることが出来るのだ。ウルフは「ハイテクジェット噴射シューズ」を、眉月は「ストッキング反動器」で対抗、目つぶしで眉月を怯ませたウルフが先に剣を取り勝利と見えたが、理香からのヒントでストッキングに小石を詰めたヌンチャクで形勢逆転する眉月!だが「ストッキングを武器にすることは出来ない・・」と無駄な男らしさを見せて眉月は去る。「これで心おきなく番場と戦えるぞ!」ウルフの大攻撃が始まろうとしていた。

 


第23話「やっぱりでたぞ!ニセ侍」の巻

 

「ヘーイお嬢さん!踊り踊るなら東京音頭だぜベイビー!」

 

友情が丘団地商店街を一人歩くサムライ番場蛮・・・だが顔が隠れ怪しい雰囲気である。彼は「僕の主催する日焼けパーティーに参加しないかい」と若い女性たちに声をかける。この時点でもう偽物と丸分かりである。季節外れのこの時期に日焼け出来るのか?と疑問視する女性から強引に会費5000円を取り上げ、団地の屋上に集まるよう伝えるニセ侍。その頃、本物の蛮は部屋で倒れていた。何者かに背後から襲われ頭を負傷してしまったのだ。そこに現れる団地住人の榊原美佳。いつまで経っても現れない蛮を呼びに来たのだが本人は何の事か分からない・・・・屋上に行くと寒空の中で薄着の女性たちが凍えていた。蛮は潔白を主張するが信じて貰えずピンチに。だがパーティー用に彼女らが購入したポテトチップスのアルミ袋を利用し「ポテトチップス日焼けシート」を作成!危機を脱したと思われたが、そこにニセ侍・眉月が現れた!結果的にハイテッカーの作戦に加担したことになり崩れ落ちる蛮であったが、眉月はその場にいた女性たちに「何青白い顔してるのよ!」と無理やり衣服を脱がされ、日焼けシートに運ばれサンオイルまで塗られてしまう。「蛮のアイデアを使う=僕の負けになる」と抵抗する眉月であったが、幸せそうな顔でそのまま敗北してしまうのだった(笑)

 


第24話「ゴミ袋いっぱいの愛を!」の巻

 

「あああっ!なんだこりゃ!?」

 

深夜、ゴミ袋を出しに行った蛮は銭湯「友情の湯」の娘の乃梨子に声をかけられる。彼女の婚約者を父親が気に入らないことに悩み家を飛び出してきたのだ。「男同士ってのは理解に時間がかかることもあるさ」と無責任な助言に何故か納得して帰る乃梨子を見送りゴミ袋を捨てようとすると自治会の女性にコラァ!と怒られる。黒ゴミ袋は利用禁止なのだ。だが蛮は確かに東京都指定の半透明袋に入れた筈・・・ハイテッカーに違いない!だが後日捕まった犯人は乃梨子の婚約者であった。蛮が乃梨子と話している隙に背後から黒スプレーで塗装していたのだ(笑)乃梨子の父親に否定されヤケになっての行動だったのだが、否定された理由とは「利用禁止になった黒ゴミ袋を安いからと纏め買いした事で”安物買いの銭失い”認定されてしまった」ということであった。そんなとき、友情の湯のボイラーが突然故障、その修理には二時間はかかる。開店までに風呂に張った湯が冷めてしまうと困る父親・・・そこに蛮と男が駆けつけ、湯面を黒ゴミ袋で覆いつくす!温めた牛乳の表面に膜が張ると温度が下がらないのと同じ理屈だ!すっかり機嫌の良くなった父親は男(最後まで名前が分からない)に娘を宜しく頼むぜ!と声をかけるのであった。

 


第25話「君も、あしたのジョーになれる!」の巻

 

「治療代沢山払ってもらいまーす!」

 

団地住人である穴吹丈二(35歳)は来月の試合に向けてロードワーク中であった。蛮に見に来てくれよとチケットを渡すが、対戦相手はハイテクジムの悪野魔太郎である。不吉な予感がするぜという蛮の言葉通り、配達の仕事中の穴吹の車の前に工作員が飛び出し、怪我をしたと騒ぎだす。ミーの友達が大怪我したと穴吹を責めるウルフは治療費を沢山払うためにこれから一カ月、一日中働けと強要する。穴吹の練習を妨害するための卑劣な作戦である。そして一カ月・・・マトモに練習が出来なかった穴吹を心配する妻だが何故か蛮は自信満々。試合開始のゴングと同時に穴吹のラッシュ!!圧倒される悪野。実は蛮の提案した上から下に向けて窓を拭く「窓拭きスクワット」事務所で注文を受ける際は常に椅子から身体を浮かせ鉄アレイをつけた受話器で応対する「鉄アレイ受話器」居酒屋で注文を取る際はコサックダンスをしながら足腰を鍛える「コサックダンス注文取り」で猛練習していたのだ。その成果を受けろと「生活必殺技パンチ」で悪野を完全KO!ウルフは全く良い所なく立ち去り、蛮は穴吹の勝利を祝福するのだった。

 


第26話「大ピンチ!必殺技が無力の日」の巻

 

「すっげえいい女!」

 

ハイテッカー秘密基地では蛮の好みを100%実現した整形美人が誕生していた。あまりの美人さに抱きついてしまうウルフが可笑しい。「必ずや番場をスカタンにしてご覧にいれましょう」と自信満々な整形美人は「北村真弓」の名で蛮の部屋の隣に引っ越してきた。毎日がバラ色だと浮かれる単純な蛮だが、レモン絞りを貸してくれと訪れた真弓に対し、そんな気の利いたモノは持ってないと困る。すると真弓は「反対隣の眉月さん」に借りに行くと言う。何と眉月が団地に引っ越してきたのだ。ここで良い格好をされては真弓の心は奴に傾いてしまう!ペットボトルの底を加工した「ペットボトルレモン絞り」を提案するも、既に真弓は眉月から高級レモン絞りを借りていた。さらにネギを入れるのに適した袋が欲しいとハイテッカーに高級袋(1万7千円)まで注文してしまう。そんなもの買っては駄目だとデパート入口にある傘袋を使えば解決だと提案するが、ダサイと思いっきり否定されてしまう。ピンチ!

 


第27話「蛮の危機!眉月との恋愛決戦」

※「の巻」表示なし

 

「あのパンツを見ていると俺のダサさが洗い流されていくようだぜ」

 

ディスコ「ジュディオング東京」に来た蛮。ステージ上で踊る女性の中には真弓もいる。情けない顔で興奮する彼の近くでストッキングについて語る男が・・・眉月も偶然ディスコを訪れていたのだ。真弓の際どい衣装に興奮しすぎた蛮はその場で倒れてしまい、気が付くと眉月の車の中にいた。隣には真弓もいる。天下のサムライも恋の病には弱いと暴露され、真弓の前で恋をしてると宣言するが、蛮が気を失っている間に眉月も彼女に愛を告白していた。より深く愛してくれているのはどちらか証拠を見せて欲しいと「5分以内に私の写真を撮って」と要求する真弓。ダサイと言われてから俺は変わったとカメラを持参していた蛮は余裕の表情で撮影、何も持たない眉月は焦るが、近くで見かけた証明写真撮影機を見て閃く。カメラ部分にストッキングを被せて撮影するとソフトフォーカスがかかったような効果が!三度目の対決にしてついに眉月が勝利。真弓にも振られた蛮はどうなる?

 


第28話「本当!?蛮が団地を追放される日」の巻

 

「この団地から出ていってもらおう!」

 

今回は生活必殺技が無い回である(欄外にわざわざ「今週はお休みで〜す」と記載されている)

真弓にすっかり惚れてしまった蛮は腑抜けになり、団地住人から相談されても上の空・・・仕掛け人の真弓はその様子を本部のウルフに伝えるが、ウルフは報告より真弓のセクシーさに夢中になっているのであった(笑)

部屋で彼女のことを考えてはため息の蛮だが、隣から眉月と真弓がイチャつく声が!!思わず壁に耳を当てる変態っぽい蛮だが、その姿を団地住人に目撃されてしまう。さらに突然真弓が部屋を訪れ露骨に誘惑し、自ら衣服を裂いて蛮に乱暴されたかのように大声を出す!駆けつけた眉月と団地住人たちは「あんたがそんな人だったとはね・・・善人面して」と非難。サムライ番場蛮、友情が丘団地追放の危機!!

 


第29話「謎 恋愛騒動ウルフ参戦」の巻

 

「真弓を賭けてミーはユーに挑戦するネ!」

 

蛮は団地を去ることになった。真弓はウルフの卑怯な作戦に眉月が協力したことを不思議がるが、眉月は真弓を得るために手段を選ばぬことにしたと告白する。いつの間にか本当に真弓を愛してしまったと抱き着くが拒絶され(笑)、真弓は蛮にトドメを刺すべく出発。公園で途方に暮れる蛮の前に現れ、本当は蛮が好きだけど眉月に知られたら怖いのであんなことをしてしまったと嘘をつく。ベランダに洗濯物が風で飛ばされてしまうので、これを解決する生活必殺技でハイテク商品を勧める眉月をギャフンと言わせて欲しいというのだ。そこでダサイ!と完全否定し、自信を喪失したサムライが長期不在の間に団地を支配する作戦だ。だがそこでウルフが登場!作戦を無視して洗濯ロープを加工した「洗濯物完全ロックロープ」を提案し、これならハイテク製品なんか粉砕よ!とハイテッカー幹部の癖にハイテク商品を否定してしまう(笑) 全ては真弓を自分のものにするためだ。そこに眉月も現れた!もう滅茶苦茶。果たしてどうなる?

 


第30話「大逆転!サムライ復活」の巻

 

「番場の蛮 ただいま戻ってまいりましたぁ!」

 

真弓を巡って醜い争いは続く。ウルフに対抗して眉月はストッキングを利用した方法を提案、蛮は真弓にダサイと言われたことを引き摺り棄権・・・残る二人は一騎打ちだと殴り合いを始める(笑)去って行く蛮の後ろ姿を見た真弓は酷いことをしてしまったかもしれない・・・と(今更)後悔の表情を見せる。そして一週間経過、ダサさを払拭しようと彷徨う蛮は風で飛ばされたシャツを拾う。それを追いかけてきた女性が一人。彼女は真弓と同じく洗濯物が風に飛ばされない方法があればと呟く。それを聞いた蛮は困っている人を放っておくことは出来ん!と真弓のこと吹っ切り生活必殺技を解禁!!ビニール洗濯紐を二重にねじり「風に負けない洗濯ロープ」で解決!そこに唐突に現れた眉月とウルフは簡単且つ確実な蛮の案に敗北を認める。真弓はお前のものだと。だが真弓は手紙を残して姿を消していた。そこには蛮を騙したことへの謝罪と自分の部屋を使って欲しいと記されていた・・・真弓は何処に消えたのか?ウルフは先ほどいた女性が整形前の真弓に似ていたことに気付くが、そんなことがあるかと笑う。かくてサムライは再び団地に戻ったのだった。

 


第31話「涙、涙の大宴会」の巻

 

「ティ・・・ティッシュをくれ眉月」

 

真弓の登場から掲載誌らしい(?)下ネタ系の描写も増えたが今回も暴走!

蛮に酷いことをしたと団地住人たちは号泣。泣きすぎて蛮の部屋のティッシュが無くなってしまい、困った蛮は眉月の部屋を訪れる。だがバンツ一丁で出てきた眉月もテッシュを切らしていた。蛮がおばさんたちを相手にしている間に若い女性たちを相手に一戦交えていたのだ。羨ましがるサムライ。部屋に戻るとポケットティッシュの山が。帰ってくるのが遅かったので住人たちが商店街から貰ってきたのだが、多すぎて整理が大変だ。そこに現れたハイテッカーはハイテクポケットティッシュ取り出し器(7万円)を勧めてきた!早くもウルフは立ち直ったのかと思いきや、テッシュを見ると「たずね人 大美人北村真弓さんを探しています。ウルフ・チーフ」と記されている(笑)

蛮は空箱を利用した「ポケットティッシュBOX」でハイテッカーを撃退!その頃眉月はテッシュ代わりにストッキングを利用するが上手く拭けず困っているのだった(笑)

 


第32話「ハイテッカーの最終作戦始まる?」の巻

 

「これはおそらく『伝説のマシン』だ。まさか実在していたとは・・・」

 

眉月はいつの間にか「ストッキング教」を自室に開設し、その教祖におさまっていた。若い女性の信者を増やしているのだが、レオタード姿で指導する姿は変態そのものである。団地住人の斎藤由紀は信者になってしまい夫の茂は肩を落とす。それを遠くから見つけるウルフ・・・。数日後、斎藤邸から怒声が響き、蛮が駆けつけると茂が100万円もする用途不明のガラクタを購入したというのだ。良く見ると「ハイテッカー」の文字が!眉月にこれは何なのか問うが彼にも分からない。おそらくこれは「伝説のマシン」・・蛮か眉月の抹殺が目的だ!蛮は茂に購入したときの状況を確認。茂は妻と眉月の仲に嫉妬していたある日の晩に背後から若い女に声をかけられ、振り向いた瞬間に突き飛ばされ気絶、契約書に指印を押され背中にガラクタをくくりつけられたと言う。蛮は由紀に事情を説明し、仲直りのために空ライターを使った「火打ち石ライター」を教え、二人で眉月の部屋に向かう。その頃眉月はマシンが突然動き出し襲われていた!

 


第33話「ショック!番場蛮がメカザムライに」の巻

 

「おおっ出た!!久しぶりの大回転魔球だ!」

 

「伝説のマシン」に襲われた眉月。「うぎゃああ〜」と部屋から漏れた悲鳴を聞きつけた蛮が部屋に入ると、ウルフに裏切者認定された眉月は絶体絶命!科学の粋を集めたメカニックを信奉する大首領にとって、ストッキングにうつつを抜かす奴は裏切者なのだ。ここで本作では初披露となる大回転魔球が登場!マシンから伸びたアームを破壊し眉月を救出。だがマシンは突如分解して蛮の身体に装着されてしまう。メカ侍になってたまるかと団地から飛び降りるもビクともしない。その強度を誇り、ストッキングでは真似出来まいと高笑いするウルフに反発した眉月は体中にストッキングを巻き付けて飛び降り万能さをアピール!ならばと二人を蚊の大群が襲うが、強度が仇となり蛮には効かない。だが小便がしたくなりピンチに(笑)だがトイレットペーパーの芯を利用した「トイレットペーパー便器」で乗り切りウルフは逃走、メカは無事に外れた。だが眉月は対処が遅れ失禁してしまうのだった(笑)

 


第34話「実現するか!? 蛮・眉月同盟!」の巻

 

「千秋さん 彼はストッキングの魅力を全くわかっとらんイモだ!」

 

307号室住人の渡辺千秋はトイレの扉下部から吹き込んでくるすきま風に困っていた。上階からは蛮と眉月の言い争いが聞こえてくる。迷惑な話だ。「大回転魔球は子供でも投げられる」と豪語し、ストッキングの中にボールを入れ振り回して投げようとする眉月だがうるさいと千秋に怒られ中断(笑)このときの蛮の回想で「あの魔球は俺と八幡先輩が血の汗を流した果てに編み出したものだ!」八幡が描かれたのが嬉しい。本作に八幡が登場しないのは、その真面目で誠実な性格故だろうか?毎日毎日ケンカばかりで仲良く出来ないなら揃って出ていって貰うと言われ、出来る証拠として二人で千秋のトイレの隙間風を防ぐ必殺技考える羽目になるが、眉月はストッキングを紐状にして防ぎ、蛮は電気製品の保護の為の発泡スチロールを置いて防ぐと争って全く強力しない。結局ストッキングの中に発泡スチロールを入れるという妥協案に落ち着くが二人の言い争いは終わらないのであった。

 


第35話「番場ショック!眉月の新恋人は誰だ!?」

 

「ずぇったいにいやだ〜!」

 

新恋人も何も前の恋人は誰なんだよ?と言いたくなるが、今回も蛮と眉月の言い争いからスタート。真っ当な野球対決は蛮のボールを団地屋上までかっ飛ばした眉月の勝利となる。もう一度勝負しろと悔しがる蛮だが、眉月は早く帰って掃除しなければと去ってしまう。きっと女が来るに違いない。部屋に着くやストッキングを利用した窓拭き、雑誌縛りとストッキングを絶賛し高笑いしつつ掃除する眉月だが、絨毯のゴミだけは拾うことが出来ない。後を追い勝手に部屋に入ってきた蛮を責める眉月だが早くしないと「美波理香」が来るというのだ。その言葉に驚き、交際の手助けはしたくないとジタバタする蛮だが、そこに理香本人が登場!サムライにしては心が狭いと蛮を非難し「必殺・・・ミナミリカーン!」と自分で擬音を口にしつつトイレットペーパーの芯に両面テープを巻き、針金ハンガーに取り付けた「絨毯ゴミ取りハンガー」で一気に解決。心狭いサムライは出ていって頂戴!と蛮は追い出されてしまう。生涯最大のピンチ!

 


第36話「眠れぬ蛮!アリバイの謎を崩せ!」の巻

 

「やっぱり犯人はお前だッ!」

 

理香が眉月の部屋を訪れてから数時間経過。夜中2時になっても出てくる様子はなく、ベランダから観察している蛮はソワソワ。完全に不審者である。ふと外の景色を眺めると団地近くにある「わかば荘」2階角部屋はまだ灯りがついている。その部屋の灯りが消えた直後、団地住人の山瀬瞳は覆面を被った謎の男に襲われた!悲鳴を聞いた蛮が駆けつけ男は逃走するが、瞳は団地から去ってしまう。若い女性が出ていくのはこれで四人目・・・そこにコイツが犯人に違いないと住人が男を連れてきた。わかば荘2階角部屋に住む怪しい男だが、灯りが消えて就寝したであろうことを蛮が見てしまっているのだ。アリバイのある相手ではどうにもならない。眉月にも相談する蛮だが、理香が気になって偵察に来たのだろうと本心を見抜かれ、同時に二つの事を考えては頭のヒューズが飛ぶだろうと笑われる。だがその言葉にヒントを得た蛮はトリックを見破った!電子レンジ、掃除機、トースターにスイッチを入れ、エアコンのタイマーを夜中2時にセットし容量オーバーさせることでブレーカーを落としていたのだ!追いつめられた男はハイテッカーの正体を現し窓から逃走するか2階であることを忘れて自爆するのだった(笑)

 


第37話「痛恨! 眉月、ウルフに敗れる・・・!!」の巻

 

「ふふふ 遅かったなサムライ」

 

ハイテッカーとの最終決戦が近付いてきた。営業マンが一度に15人も訪れたと聞いた蛮は片っ端から退治してやると部屋から飛び出す。直後にウルフが眉月の前に現れ、団地の征服に時間がかかりすぎたことでアメリカの大総帥様がお怒りだと伝える。だが総攻撃に参加しろという指令と蛮との友情の板挟みで迷う眉月を見てウルフはミーと勝負して敗北したら協力するよう提案し、眉月はその話を飲む。だがウルフ贔屓の審判を揃えた勝負は終始ウルフ優勢のまま進み、ストッキングを活かせないままついに力尽き倒れる!!

営業マンを全員倒し戻ってきた蛮にウルフは面白いものを見せてやると笑う。眉月の頭には怪しい機械が取り付けられ、蛮との友情の記憶は一切消えた!「さあ眉月!番場にストッキング対決を挑むのだ!」操られたライバルが蛮に迫る!

 


第38話「哀しき決戦!蛮対眉月・・・」の巻

 

「さァ 私の挑戦を受けなさい!」

 

番場蛮との友情の記憶を全て失った眉月は蛮にストッキング技の戦いを挑んできた!いつもの事のような気もするが気にしてはいけない。ストッキングを利用した石鹸入れ、三角コーナーのカバー、みかん皮入れたお手軽入浴剤、排水口カバー、便座カバーにゴミ箱用の袋代わりと万能ぶりをアピール!これに対抗出来る必殺技が思いつかず焦る蛮。トドメとばかりにトイレットペーパー吊るし器を見せつけ、我らがサムライは敗北寸前!だがふと窓の外を見ると理香が団地に向かって歩いてきた。正気を失った眉月を見たらショックを受けるだろうと彼女に知らせる方法を考え、ストッキング4足を使った「必殺ストッキング文字」で「くるな」の読めるように窓に貼り付ける(笑)セコい真似しやがってと怒るウルフだが眉月は深く感動し再び友情を感じてしまうのだった。だがその場に理香が現れ蛮に挑戦する。何故だ・・・?何と理香はハイテッカー大総帥の妻になっていたのだ!!(原作漫画で結婚した相手は何処にいったのか?)次回最終回

 


第39話「さらばサムライ!新たなる旅立ちへ!」の巻

 

「さぁ~て 次はどんな舞台が俺を待ってるのかな」

 

ついに最終話。ハイテッカーの魔の手から友情が丘団地を守ってきた番場蛮の活躍も見納めとなる。理香は蛮に団地征服が最終段階にあり、既に「衣服自動管理システム」の導入が九分九厘決まっていると伝える。それは団地住人の衣服を一括管理し、脱いだ服等を各部屋のボックスに入れると地下に存在する管理倉庫に収納され、着るときもボタン一つで取り出せるという便利この上ないシステムなのだ!だが蛮は「人間は手間を惜しんではいけねぇんだ!」と否定、衣食住という暮らしの基本を機械に任せっきりにしてはいけない。単調でつまらない作業かもしれないが、ちょっとした工夫をして楽しい作業にしてこそ人は生活を潤いあるものに出来るのではないか?と主張。その言葉に理香、眉月、ウルフは沈黙・・・珍しくシリアスに話が進む。部屋が狭いなら狭いなりに工夫をすれば良いとベルトの穴にハンガーを取り付けた「ベルトハンガー掛け」を提案、場所を取らずに服を干せるアイデアに三人は「我々は間違っていたのではないか?」と心が揺らぐ。だが上空から突然プロペラを背負って現れたハイテッカー大総帥!!胸に「H」マーク、そしてアイマスクで素顔を隠す何処から見ても怪しい風貌である。

「ゲエエ!あんたが理香の旦那かい!?」「貴様がサムライか!」蛮の台詞も納得の狂った格好で何故理香の旦那なのか理解に苦しむ。既に団地の管理人と契約を交わしていると契約書を手に勝ち誇る大総帥だが、それは駄目と理香が声をかける。だが彼女が実は今もサムライへの恋心を捨てきれず、いずれ反旗を翻すつもりでいたのはお見通しであった。理香を捕まえ、地上から契約を取り消してくれと叫ぶ住人たちを笑う大総帥。団地住人たちもハイテク商品に頼るのは間違っていたと気付いたのだ。しかし契約締結してしまった今となっては・・・苦しい表情の蛮だが、そこで眉月が「今こそ君の出番だ!」とボールを渡す。その意味を理解した蛮はバンババーン!と飛び上がった!!「行くぞハイジャンプ魔球!」その豪速球は大総帥の手に命中し契約書の奪回に成功、団地征服は失敗したと大総帥は(あっさり)逃走するのだった・・・・

それから数日後、団地住人が工夫の大切さに気付き、ハイテッカーも団地征服を諦めたことで使命を終えた蛮は理香、眉月、ウルフ、そして住人たちに見送られ旅立つ。「さぁ~て、次はどんな舞台が俺を待ってるのかな」サムライ番場蛮の活躍はまだまだ続くのだ。

 

全39話の物語(?)はこうして完結。終始悪ノリ気味な内容が楽しい作品であった。結局理香が何故ハイテッカー大総帥の妻だったのか理由は不明である(笑)

原作漫画版で結婚した相手とは全くの別人だが、そもそも蛮が生きている時点で本作に整合性を求めるのも野暮である。掲載誌がアルバイト情報誌ということもあり、正当なる「侍ジャイアンツ」続編ではない変則的な復活ではあったが、再び井上コオ先生が蛮や眉月を描いて下さったことは大いに価値があるだろう。